小倉百人一首 | 定家秀歌撰
第1首目
恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人知…
恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人知れずこそ思ひそめしか
恋をしているという私の噂が早くも立ってしまったのだよ。他人に知られないように思いはじめていたのに。
第2首目
契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松…
契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波越さじとは
約束したのだなあ。互いに涙で濡れた袖をしぼりながら、末の松山を波が越さないように、二人の愛が永遠であることを。
第3首目
逢ひ見てののちの心にくらぶれば 昔はも…
逢ひ見てののちの心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり
あなたを抱いた後の恋しさに比べると、昔の恋の物思いなどは何も思っていなかったのと同じであったなあ。
第4首目
逢ふことの絶えてしなくはなかなかに 人…
逢ふことの絶えてしなくはなかなかに 人をも身をも恨みざらまし
男女関係が絶対にないのであれば、かえって、あの人に相手にされないことも自分自身のふがいなさも恨むことはないのに。
第5首目
あはれともいふべき人は思ほえで 身のい…
あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたずらになりぬべきかな
私のことをかわいそうにといってくれるはずの人は思い浮かばず、はかなく死んでいくのだろうなあ。
第6首目
由良の門を渡る舟人かぢを絶え ゆくへも…
由良の門を渡る舟人かぢを絶え ゆくへも知らぬ恋のみちかな
由良の瀬戸を漕ぎ渡ってゆく船頭が櫂(櫓)がなくなって、行き先もわからず漂流するように、この先どうなるかわからない恋の道だなあ。
第7首目
八重むぐら茂れる宿の寂しきに 人こそ見…
八重むぐら茂れる宿の寂しきに 人こそ見えね秋は来にけり
幾重にもつる草が生い茂っている家、さびしい家に人は訪ねてこないが、秋だけはやって来たのだよ。
第8首目
風をいたみ岩打つ波のおのれのみ くだけ…
風をいたみ岩打つ波のおのれのみ くだけてものを思ふころかな
風が激しいせいで岩を打つ波が、自分だけで砕け散るように、私だけが砕け散るような片思いにふけるこのごろだなあ。
第9首目
御垣守衛士のたく火の夜は燃え 昼は消え…
御垣守衛士のたく火の夜は燃え 昼は消えつつものをこそ思へ
皇宮警備の衛士の焚く火が、夜は燃えて昼は消えることをくり返すように、私の恋の炎も夜は燃えて昼は消えることをくり返しながら、物思いにふける日々が果てしなく続くのだ。
第10首目
君がため惜しからざりし命さへ 長くもが…
君がため惜しからざりし命さへ 長くもがなと思ひけるかな
君のためには惜しくなかった命でさえ、結ばれた今となっては、長くありたいと思うようになったよ。
メニューページ
メインコンテンツ
タグ別
公開日別
Popular Entries
Recent Comments
Information
Recent Update
Preview
Information(Board)