小倉百人一首 | 定家秀歌撰
第1首目
わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人に…
わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人の釣船
大海原のたくさんの島々を目指して漕ぎ出してしまったと都にいる人に伝えてくれ。漁師の釣舟よ。
第2首目
天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ 乙女の姿し…
天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ 乙女の姿しばしとどめむ
天の風よ。雲間の通り道を閉ざしてくれ。天女の舞い姿をしばらくとどめておきたいのだ。
第3首目
筑波嶺の峰より落つるみなの川 恋ぞ積も…
筑波嶺の峰より落つるみなの川 恋ぞ積もりて淵となりぬる
筑波山の峰から落ちる男女川の水かさが増えるように、私の恋心も積もりに積もって淵のように深くなってしまった。
第4首目
陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに 乱れそ…
陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに 乱れそめにしわれならなくに
陸奥のしのぶずりの模様のように心が乱れはじめたのは誰のせいか。私のせいではないのに。
第5首目
君がため春の野に出でて若菜摘む わが衣…
君がため春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ
あなたのために春の野に出かけて若菜をつんでいる私の衣の袖に、次々と雪が降りかかってくる。
第6首目
立ち別れいなばの山の峰に生ふる まつと…
立ち別れいなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば今帰り来む
あなたと別れて因幡へ赴任して行っても、稲葉山の峰に生えている松ではないが、待っていると聞いたならば、すぐに帰ってこよう。
第7首目
ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれ…
ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは
神代にすら聞いたことがない。竜田川が紅葉によって水を真っ赤に染め上げているとは。
第8首目
住の江の岸に寄る波よるさへや 夢の通ひ…
住の江の岸に寄る波よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ
住の江の岸には昼夜を問わず波が打ち寄せてくる。夜に見る夢の中でさえ、あなたが私のところに通ってくれないのは、人目を避けているからだろうか。
第9首目
難波潟短き蘆のふしの間も 逢はでこの世…
難波潟短き蘆のふしの間も 逢はでこの世を過ぐしてよとや
難波潟に生えている芦の短い節の間のような、ほんの短い時間も逢わないまま、一生を終えてしまえとあなたは言うのでしょうか。
第10首目
わびぬれば今はたおなじ難波なる みをつ…
わびぬれば今はたおなじ難波なる みをつくしても逢はむとぞ思ふ
思いどおりにいかなくなってしまったのだから、今となっては同じことだ。難波にある航行の目印、澪標(みおつくし)ではないが、身を尽くしても逢おうと思う。
メニューページ
メインコンテンツ
タグ別
公開日別
Popular Entries
Recent Comments
Information
Recent Update
Preview
Information(Board)